ボクっ娘淫魔の巣窟 Jail Breaker ~脱獄囚~

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Jail Breaker ~脱獄囚~

 淫魔によって連れ去られ、牢の中で陵辱され続けてきた青年ルークは、自分の世界に戻る為、独り脱獄した。どうにかして追手をかわし、親友の忠告からある教会にやってきたルークは、元の世界に戻る為にも「魔封石」なるものが必要であると知る。魔封石がある場所へ向かうルークだったが……


 教会で一夜を過したルークは、魔封石を手に入れるために再び森を進んでいた。
 辺りはしんと静まり返っている。
 だが近くに淫魔の追っ手がいるかもしれない。

 ルークは息を押し殺しながらゆっくりと森の中を進んでいた。

 しばらく歩くと獣道が三つに分かれていた。
 どれも西へ続いているらしく、恐らくどこを通っても目的地へとたどり着けるだろう。


≫少し休む

 焦ってはいけない。ルークは冷静になることにした。教会で一晩を過ごしたとは言え、追っ手を警戒し、息を押し殺して進んできたのだ。神経が張り詰めて、かなり疲労している。このまま先を急いでも、淫魔との戦いで不利に陥るだけだ。

 ルークは、獣道から少し外れた茂みの中に入り、休息を取ることにした。
 茂みの中に寄り掛かるのにちょうど良い木を見つけ、ルークは静かに寄り掛かって座った。

 自然とため息が漏れる。当たり前か。脱獄すれば、簡単に人間界に戻れると思っていたのにまだまだ先は長いと思い知らされたのだ。満身創痍で泥のように眠っていた昨日ならともかく、疲労と不安に包まれている今では、長い道のりを思い、ため息も吐きたくなる。

(……しまった)
 思ったより疲労していたのか、瞼が急激に重くなる。追っ手が近くにいるかもしれないこの状況下で眠るなんて自殺行為もはなはだしい。だがあまりの睡魔に理性もまた急速に侵蝕されていく……

(ダメだ……眠っちゃ………)
 だがルークの意志も空しく瞼が閉じたと同時に、彼の意識は闇の中へ消えていった……



 ……ルークは淫魔が嫌いだった。
 いや、「嫌い」という言葉ではあまりに軽い。
 
 どんなに魅力的な外見を備えた美女や美少女だとしても、人の心なんてものはこれっぽっちも持ち合わせていない。淫獄に囚われて三ヶ月間、それは嫌というほど味わった。
 
 淫魔は憎むべき敵……
 それがルークの結論だった。

 ルークと同じようにさらわれてきた人もいた。
 別の牢獄に入れられたために接点はなくとも、ルークが呼び出され陵辱された横で、別の人間が犯されている時もあった。そして、ほとんどが淫魔に心を壊され、命を落としていった。何の罪を犯した訳でもない、ただの普通の人たちが、だ。

 淫魔は憎むべき敵……
 その気持ちは日に日に強くなっていく……

 ルーク自身もそうだ。
 何も知らぬうちに拉致され、毎晩陵辱の限りを尽くされた挙句、男としての誇りを傷つけられた。
 
 淫魔は憎むべき敵……
 それは揺るがない事実だ。

 だがどこかで受け入れたいとさえ思う自分がいる。
 淫魔に屈し、快楽に溺れたいという、決して認めたくないはずの自分がいる。

 ……それは屈辱であり、実に忌々しかった。

 だがそれは同時にルークの強い力を生んだ。
 淫魔への憎悪、そして快楽に溺れたい自分を決して認めたくないという気持ちが、淫魔のもたらす絶世の快楽に抵抗する力となったのだ。

 淫魔は憎むべき敵……
 その気持ちこそがルークの最大の剣であり、盾だった。
 だが――

「……あーあ。ルークン、大丈夫?」 

 憎むべき淫魔の中にたった一人……いや、一体だけ、いた。 
 ルークのことを「君」付けで呼ぼうとして「ルークン」なんて呼んでいた、外見や動作は妙に幼くて少年っぽいのに、豊満な胸だけが妙に色っぽい淫魔が……

「……大丈夫なわけないだろ……」

 ルークは目線を外して、いつもそう突っぱねていた。淫魔に対して好感を持つということは命取りなことくらい、実感していなければ死ぬだけだ。

 だがそのどこか、色味の違うその淫魔にだけ、「何か」を感じ始めていたことは確かだった。

「もう、みんなやりすぎだよっ! ルークンを何だと思ってるんだっ!」

「……餌に決まってるだろーが」

 淫魔のクセに、妙に人間じみた口調でそう言う。
 まるで人間の少女そのものであるかの様に。

「……お前だって淫魔だろうが」

「ぶーっ! 一緒にしないでよ。そりゃあ、そうだけどさ、ボクにはボクの〝ぽりしー〝があるんだよっ!」

「どんな"ぽりしー"だよ」

 可愛らしく頬を膨らませ、たぷんっと胸を揺らせるその淫魔を見ていると、いけないと思いながらも、ルークの心の中には安堵感に似たものが生まれ始めていた……

「んー……それにしても今日は随分吸い取られたね……」

 淫魔はパッチリとした大きな瞳でルークの消耗した体を見た後で満面の笑みを浮かべる。

「じゃ、いつもの奴やったあげよっかっ♪」

「――っ!? い、いらないよっ!」

 ルークは反射的にそう答えてしまっていた。
 いつもの奴とはこの淫魔が「ひーりんぐ」と称するもので、他者の体力を回復させる能力らしい。いや、確かに体は楽にはなるけれど、それが本当のその能力かは怪しいものだ。

「えーっ。でもあれやっとかないと眠れないんでしょ? 夢の中でもみんなに犯されちゃう夢見ちゃうんだもん。体の為にならないよ?」

「い、いらないったらっ! 淫魔なら淫魔らしく餌のことなんか放っとけよっ!!」 

「構わなくないよっ! 本当に心配してるんだからっ!!」

 本気で怒っているかのように強い口調で言ってから、この淫魔はふと何かに気付いたようににんまりと笑った。

「……あ~、それとも恥ずかしいのかな~? ね、ルークンっ?」 

 おっぱいをたぷんっと揺らせるようにして強調してから、胸を強調し蠱惑的なポーズを取って笑ってみせる。顔の中が一気に熱くなるのを感じていた……!

「くすくす……みんなに色んなことされてるのに、それでもボクのおっぱいにお顔を挟まれて、ぱふぱふっ♪ ってされて、涎たらーんってしちゃうのがそんなに恥ずかしいんだ?」

「そ、そんなんじゃないっ!」

 ルークは必死に反論するも、その淫魔の豊満な乳房を前にして、息を飲んでしまう。

「くすっ……う・そ・つ・きっ♪」

 ふわんっ♪ とした柔らかい双乳の感触に包み込まれたかと顔が思うと、跳ね返ってきたルークの息と共に、ほのかに甘い、レモンのような香りが、鼻の中から頭にかけて、すーっと浸透していってしまう……

「ふっ……ふわぁ……」

 ルークの心の中にふわぁと温かいものが生まれる。

「ほ~ら、ルークンの大好きなおっぱいですよ~っ♪ ふふっ、柔らかくて気持ち良いかな~?」

「ふっ……ふうぅ……」

「へへっ♪ ほら体から力が抜けて眠くなっちゃうでしょ? このまま寝て起きたら体はまた元気になるから……ゆっくり休んでね。……ってそれだとまたみんなに抜かれちゃうのか……うーん。それはそれで辛いよね……」

 とぼけたことを言っている淫魔の声が遠くに聞こえる。

 安堵、幸福、あるいは夢見心地、ちょうど良いぬるま湯に漬かっているかのような浮遊感……そんなものが混ざり合って、体中から力を吸い取っていってしまう……

「あははっ。また気持ち良さそうに涎垂らしちゃって……可愛い」

 頭をなでなでされながら、優しく耳元で囁かれる。すでに体力の限界だったルークのまぶたは、どんどん重くなっていく……意識が睡魔に侵食されていく……

「ホント、全部ボクの好みなんだけどなぁ……

 淫呪さえなかったらなぁ……」



 良い匂いがした。
 柑橘系の、甘くて温かい匂い……まだ夢の中なんだろうか。誰かに膝枕をされて、頭をなでなでされている。そんな優しい夢を見ているのだろう。淫魔に囚われてからそんな心地良い現実と巡り合ったのは……心外ではあるけれど、あの「ひーりんぐ」を受けた時くらいだろう。

(気持ち良い……)

 だがそんなことを考えている一方で、徐々に意識が覚醒していくのが分かる……
 そして自分が淫獄から脱走したこと、教会での忠告を受けたことを思い出した瞬間、ルークは急速に覚醒した。

 ルークは勢い良く上半身を起こすと、すぐに周囲を確認した。寝る前までいたはずの森、周囲に淫魔の気配は――

「――あー。やっと起きたっ♪」



「……ふ、フニィっ!?」

「やっほ~っ♪ ルークンっ、おひさっ♪」

 振り返るとそこには、見覚えのある淫魔が、大きな胸を揺らしながら座ってこちらを見ていた。淫獄の淫魔でありながら唯一ルークを陵辱せずに、優しく接してくれた淫魔――フニィだった。
ひょっとして今までずっと膝枕をしてくれていたのは――

「全くぅ、ボクがせっかく心配して探し回ってたのに、こんなところですやすや眠ってるんだもん。ボクが最初に見つけてなかったら今頃他の淫魔さんの餌食だよ?」

 能天気に手を振ってみせる淫魔少女を、ルークは複雑な心境で見つめていた。もちろん予測しなかったわけではない。脱走者には多くの淫魔が狩り出される。フニィが一体どういった立場にいるのかは知らないが、それでも彼女が狩り出されないという理由はない。

 だが……出来れば会いたくはなかった。

「それにしてもすっごいね。本当に脱獄しちゃったんだー? 前々からごしごしやってたのには気付いてたけど、ボクがいなくなってからも頑張ってたんだね。えらいえらいっ♪」

 フニィは前と変わらない親しみのある満面の笑顔を浮かべている。牢屋番でありながら、牢屋の鉄格子をやすりで削っていても見てみぬフリをしてくれた。いつの間にか牢屋番が変わって姿が見えなくなっていたが、それでもどこかで彼女のことを心配していた。

 だが今は状況が違う。ルークは脱走者であり、そしてフニィがここにいるということは――

「……フニィ。僕はもう、淫獄には戻らない」

「うん」

 ルークの宣言に、フニィは可愛らしく頷いた。

「どんなに誘惑されたって、絶対負けない。絶対あそこから逃げ出してみせる」

「うんうん」

「だから、いくら相手がキミでも――」

「って、ちょっと待ってよ」 

 負けない、と言いかけたところで、フニィはイタズラっぽい笑顔を浮かべて言った。

「ボクはキミを「淫獄」に連れ戻すつもりないよー?」

「……えっ?」

「あんな酷いところにいたらキミが壊れちゃうもんっ! そんなのボクは嫌なのっ!」

「フニィ……」

 怒りの感情を表すフニィ。
 彼女の姿は、まるでルークの身を本気で案じているかのようだった。

「だからボクも手伝ってあげようと思ってさ。えへへっ♪ キミが他の淫魔さんに絶対に襲われない場所に連れて行ってあげるっ♪」

「絶対に襲われない場所……?」

「うん、キミもよ~く知ってる場所だよ?」

 くすくすと笑いながら目を細めたフニィは、妖しい微笑を浮かべて大きな胸を強調する。
 たぷんっと、大きなおっぱいが揺れる……

「……………っ!?」

 ふわふわと扇情的にゆれるおっぱいから目が離せない。前に「ひーりんぐ」を受けた時の柔らかくて温かい感触を思い出して今にも包み込まれてしまいたい衝動に駆られる……!

「えへへっ、相変わらずおっぱい大好きなんだねっ♪ ちょっと淫気を流しただけで、息がハァハァしちゃってるよー?」

 色っぽい笑顔を浮かべながらフニィは言う。
 やはり優しさを装っていても、所詮淫魔でしかないということなのか。

「フニィ……お前、騙したなっ!」

「騙してないよぉ。ボクはキミをあんな野蛮なところに帰すつもりはないって」

 フニィはふと流していた淫気を止め、恥ずかしそうな顔をして言った。

「だってキミが人間界に行っちゃったら、もう会えないでしょ……?」

「う……」

 恥ずかしそうなフニィの表情につい息を呑んでしまう。まるで本当に、恋人との別れを惜しむ人間の女の子のようだった……ってダメだっ! 淫魔に心を許してはいけない!

「ボクも別の場所で暮らそうと思ってて……もうあそこに戻るつもりはないんだ。
 セフィリア様からはかなりあっさりオッケーもらってて……それはそれでいいんだけど。
 何か餞別は欲しくないかって言われてさ……そしたらちょうど、キミが脱走したって言れて。しかも淫呪も消えてたみたいだし」

 フニィの表情が一気に明るくなる。

「えへへっ♪ 淫呪ってね、二つの効果があるんだ。
 一つは逃げようとする獲物クンの欲望を高ぶらせて捕らえやすくしちゃうこと、もう一つは所有者の決定なんだよ?

 他の縄張りの淫魔さんに取られちゃったら、それはそれで損じゃん? だから他の淫魔に取られないようにして、精液搾り取っちゃうんだ。一番偉い方に認定されれば誰だって使えるようになるんだけど、ボクは、色々あって認定されてなかったから」

 フニィは寂しそうに笑う。だが、ということは……

「……僕の精を吸おうとしなかったのは……ただ淫呪で吸えなかったってだけなのか……?」

「半分は正解。でもそれだけじゃないよ」

 イタズラっぽく笑って、ふわんふわんのおっぱいを揺らしながら、フニィはゆっくりと近づいてくる。

「前に言ったでしょ? ボクにはボクの"ポリシー"があるって。あんな無理やりしたって、全然気持ちよくないもん」

 フニィは頬を赤く染めて――

「ボクは……キミ自身に選んで欲しい。ボクとずーっといたいって思って欲しい」

「……えっ?」

 それはまるで、愛の告白のようだった。可愛い人間の女の子が、恥らいながらもずっと一緒にいたいと言ってくれたかのような……そんな感覚。

 淫魔は憎むべき敵……
 それは分かっているはずなのに……

 ルークの心のどこかが、きゅっと締めつけられる。

「――だから、いっぱいボクのおっぱいでふわふわに虐めてあげる。ずっとずっとボクと一緒にいたいって思ってくれるように、自分でボクのおっぱいのとりこになりたいって言ってくれるように」

 本当に切なそうな表情での告白。
 淫魔は憎むべき敵……

 そう思っているはずなのに。
 淫気も放たれていないはずなのに。

 ルークの胸が異常に高鳴っていた……

「だから、お願い。ボクのおっぱいに負けてくれる……?」


 選択肢

  1.受け入れる。

  2.突っぱねる。

  3.謝罪し断る。


青字はわしゅんさんの創作部です)

二次創作もの Jail BreakerCOMMENT(0)

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